ウソは恐ろしいのですね。
なぜウソをつくのかといえば――
ホントのことを伝えたくないからなのですよ。
ところが――
下手にウソをついたばっかりに、かえってホントのことが伝わってしまう、ということがあるのです。
これが危ない――
ウソをついた当人は、ウソをついたのだから、ホントのことが伝わってしまったとは、ふつうは考えない――
けれど、実際にはホントのことが伝わっている――
このギャップが恐ろしいのです。
でも――
きょう、ふと思いました。
(これを逆手に取るのはありだな)
と――
つまり――
ホントのことを伝えようと思い、あえてウソをつく――
そういうことが、場合によっては有効かもしれない、ということです。
これをサラリとできる人は――
ウソもホントも知り尽くしているのです。
ウソをつく恐ろしさも、ホントをいう虚しさも、知り尽くしている――
そういう人になってみても、いいのかもしれません。