――40歳は2度目の二十歳(はたち)
という言葉をきいて――
(なるほど……)
と思いました。
僕は、いま37歳なので、
(……ということは、いまは2度目の17歳なんだな~)
と思った次第です。
「2度目の17歳」というのは――
ちょっと不思議な感覚です。
僕は自分が17歳だったときを――つまり、1度目の17歳だったときを――あまり快くは思っておりません。
将来の方向性がわからずに――
気持ちばかりが焦っていましたからね。
(あの頃には絶対に帰りたくない)
と思っています。
ですから――
「2度目の17歳」というのは、正直、嬉しくない表現なのですよ。
(ええ~。また17歳をやるの~?)
みたいな感覚――
が――
そういうネガティブな感覚だけでないことも確かでして――
(1度目は巧くいかなかったから、2度目は巧くやろうか)
という気分も、ないわけではないのです。
(失ったものを取り返してやろうか)
という感覚ですね。
ちなみに――
快く思っていないのは、17歳や18歳でして――
二十歳については、わりと快く思っているのですね。
あの頃になら帰ってみてもいいと、本気で思っています。
ですから――
「2度目の二十歳」といわれると、何となく嬉しくはなるのですが――
そういうポジティブな感覚だけでないことも確かでして――
(1度目が巧くいったから、2度目は手を出したくないな~)
とも思うのです。
失ったものがないので、取り返すものもないのです。