隣の家が気に入らないからといって石を投げ込み、住人に当たってケガをさせたら――
それは、間違いなく犯罪でしょう。
警察に逮捕され、刑事罰の対象になる――
が――
隣の国が気に入らないからといって砲弾を打ち込み、住民に当たって死傷させたとしても――
とくに罰せられることはないのですね。
それが、いわゆる“国際社会”というものです。
何の話か。
もちろん――
北朝鮮による一昨日の砲撃のことです。
今回の砲撃は、あきらかに非道だと、僕は思いますが――
これまでにみせてきた北朝鮮の政府ないし軍の言動を考えれば、あらためて驚くほどのことではありません。
それよりも驚いたのは――
というよりも――
あらためて実感させられたのは――
今の国際社会には、そのような非道を取り締まる仕組みが全く備わっていない――
ということでした。
いわば、
――隣の家に石を投げ放題
なのですね。
せいぜい、
――町内会で村八分にされる。
程度であって、
――警察に逮捕される。
ということがない――
この現状が「良い」とか「悪い」とかいうことを主張したいのではありません。
「まずは現状を正しく認識し、理解することが必要だ」ということを主張したいのです。
とくに、子供にわかってほしいですね。
今回の砲撃を機に、国際社会の至らさなや恐ろしさをしっかりと説明することで――
逆に、国内社会に隠されている潜在的な不備や恐怖の存在を暗示できます。
ひいては――
それら不備や恐怖については、少なくとも、この国においては、それほど心配する必要がないということを、具体的な根拠も併せて説明できるでしょう。
そういう意味では、良い機会です。