政治の知識、経済の知識、法律の知識、技術の知識、芸術の知識、運動の知識、環境の知識、宗教の知識、娯楽の知識――
どんな知識も有用ではありますが――
身体の知識、病気の知識ほど汎用されうるものは少ないでしょう。
なぜならば――
どんな人でも身体をもっているからです。
そして、どんな身体も、病気にはなりうる――
正確には――
「病気にはなりうる」ではなく、「すでに病気をもっている」です。
どんな身体も、すでに病気をもっているのです。
重い、軽いの違いこそあれ、必ず何がしかの病気をもっている――
病気は身体の個性とみることができます。
やや突出している個性――自身に害を及ぼしうる個性――
よって――
人は、身体を知り、病気を知ることで――
自分の理解が深まります。
自分の理解が深まれば、人生の理解が深まります。
人生の理解が深まれば、世界の理解が深まります。
世界の理解が深まれば、運命の理解が深まります。
運命の理解が深まれば――
きょう、いまの自分が何をなすべきかが、おぼろげながらも、みえてくるでしょう。
そのような意味で――
身体の知識、病気の知識は汎用性が高いのです。