菅総理の評判が、すこぶる悪くなっているようです。
最近になって始まったことではなく――
去年の民主党・代表選のあとから、少しずつ悪くなっているようです。
とくに不思議ではありません。
菅総理の政治家としての売りは、
――発言のわかりやすさ
だと思います。
何を感じ、何を考えているかが、わかりやすい――
第3者にもわかりやすい――
が――
そのわかりやすさが、かえってマイナスに働いているようです。
つまり、
――わかられすぎる。
のですね。
人の気持ちは揺れ動くものです。
また、人の考えは、つねに矛盾に満ちています。
もちろん――
菅総理の気持ちや考えもそうでしょう。
それが、テレビの画面ごしでも、手に取るようにわかられてしまう――
したがって――
もし菅総理に愛嬌があって、誰からも憎まれないようなご性格だったら――
問題は少なかったはずです。
実際には、そういうキャラクターの人ではありませんね。
愛嬌よりは清廉を志向し、ケジメをつけるためには敵を量産することも厭わない――
そんなご性分が透けてみえるのも――
菅総理の政治家としての売りが「わかりやすさ」にあるからです。
それは政権の首班よりも在野の論客に適していた、といわざるをえませんね。
さて――
菅政権は、あとどれくらい保つのでしょうか。