マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

震災からの復旧・復興というのは

 きのうの夜に、ようやく――
 僕の自宅は、ガスが復旧しました。

 実に40日ぶりくらいで自宅のシャワーを浴びましたよ。

 こんなに時間がかかるとは、正直、思っていませんでした。

 あの日――
 宮城県石巻の勤め先にいて――
 地震の30分後に足下にまで津波が押し寄せて、

 ――うわ! オレ、このまま死ぬかも……。

 と思った次の日あたりに、津波警報が解除され、

 ――もしかして、死なずに済んだかな……?

 と安心しかけていた頃には――
 まだ、
(長くて1~2週間だろう)
 と思っていました。

 ――10日もすれば、また元の生活に戻れる。

 と高をくくっていたのですね。

 ところが――
 実際には、10日どころの騒ぎではなかった――

 当時の自分が、

 ――10日じゃなく40日だよ。

 と、もしも告げられていたら、
(何それ!? ありえね~!!)
 と怒りだしていたことでしょう。

 それくらいに「40日」というのは僕の想像を越えていました。

 その40日が経った今でも――
 決して元通りの生活ではありません。

 近所のコンビニエンス・ストアは夜の10時で閉まっているし――
 JR仙石線に乗って仙台から石巻に向かうことは当分できないし――

 元の生活に戻るのには、あと何日かかるのでしょう?

 40日?

 4ヶ月?

 4年?

 いえ――
 たぶん、元の生活に戻ることは永遠にないのです。

 震災からの復旧・復興というのは――
 元の生活に戻ることを目指すのではなく――
 以前とは違った別の生活を切り開いていくことに違いないのです。

 そう感じます。