マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

品行方正に生きるのは

 人が邪(よこしま)なことを考えやすいのは――
 精神エネルギーが余っているときだろうと思っています。

 ――精神エネルギーが余っている。

 とは――
 精神作用の潜在能が高まっているとき――

 もっと簡単にいうと、

 ――あれをしたい! これをしたい!

 と意欲が高まっているとき――
 あるいは、

 ――こんな風に考える。あんな風に思える。

 と発想が湧きだしているとき――
 つまり、意欲が漲(みなぎ)っているときですね。

 もちろん――
 人は、意欲が漲っているからといって、必ず邪なことを考えるわけではありませんが――

 これだけはいってよいでしょう――

 ――精神エネルギーが枯渇していれば、邪なことを考える余地が生じない。


 すなわち――
 人は、品行方正を極めようと思ったら、自分の精神エネルギーを枯渇させるのが確実です。

 もっとも――
 そんなことをしたら、精神衛生には悪影響を与えるでしょう。

 品行方正に生きようと思ったら――
 精神エネルギーが充足された状態であっても、邪なことを考えないだけの十分な強度の箍(たが)が必要に違いありません。

 だから難しいのですね――
 品行方正に生きるのは――