マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

暗闇の中で懐中電灯をかざすようなもの

 人と人との相性は――
 短期的には、興味をあるものが一致するかどうかだと思っていますが――
 長期的には、興味のないものが一致するかどうかだと思っています。

 興味の対象は、短期間のうちに、コロコロと変わりうるものだからです。

 同じものに来年の今頃も興味があるとは限らない――
 下手をすると、来月の今頃も――

 が――
 興味の射程範囲というのは、広いようで狭いものです。

 いわば、暗闇の中で懐中電灯をかざすようなもの――

 よって――
 興味の対象でないものが、短期間で変化する見込みは少ない――

 懐中電灯で照らされる領域が一致する可能生は低いけれど、照らされない領域が一致する可能性は高い――

 よって――
 興味の対象でないものが一致している人同士は、長期的には相性が良いであろう、ということになります。

 もっとも――
 懐中電灯で照らされない領域というのは無茶苦茶に広いので――
 それらの領域が重なるのは珍しいことではありません。

 つまり――
 厳密には、「長期的には相性が良い」ではなく「長期的には相性が悪くない」くらいであろうと思います。