誰かと議論をするときに――
相手が今からでも変えられるところを糾弾するのは有意義ですが、今さら変えようがないところを糾弾するのは無意味です。
――あの時に○○をしなかった。今度はするべきだ!
と提案するのは構いませんが、
――あの時に○○をしなかった。実に、けしからん!
と放言するのは頂けません。
相手も自分も、もはや「あの時」には帰れないのですから――
「あの時」に帰れないことを十分に踏まえた上で「けしからん!」というのは、単なる感情の吐露ですから――
議論の場にはふさわしくありません。
議論の場は創造の場です。
建設的な志向が求められます。
が――
議論の場でないのなら、単なる感情の吐露であっても、何ら問題はありませんよ。
それは意思疎通の一つであり、最終的には、感情を吐露する相手との人間関係に帰結します。
もちろん、意思疎通である以上、感情を吐露した相手の感情を読みとることは必須ですが――