マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

式辞を無難にこなすのは

 式典の中の式辞というのは――
 短くてもいけませんし、長くてもいけませんね。

 短ければ、手抜きをしたように感じられ――
 長ければ、うっとおしい雰囲気を作ってしまう――

 ほど良い長さというのが、式辞にはあるのです。

 式典にも、

 ――流れ

 というのがありまして――

 その「流れ」を止めないように、式辞を短く畳み込んで――
 あるいは――
 その「流れ」が繋がるように、式辞を長く引き延ばす――

 それら畳み込みや引き延ばしが巧くいけば、式辞は、その式典の中で、とくに注目を集めることはありません。

 巧くいかなければ、目立ってしまう――
 式典の「流れ」を不用意に乱したという理由で、列席者たちに強く意識されてしまう――

 式辞を無難にこなすのは、非常に難しいと感じます。