自分の本音は、自分では何となくわかっています。
が――
その本音を、巧く言葉には表せない――
言葉に表してしまったら、自分の心の現実に直面しなくてはなりません。
現実というのは、たいていは心地よくないものです。
自分の本音でさえ、そうなのですから――
他者の本音は、もっと言葉に表せない――
表した瞬間、恐怖で身がよだつかもしれない――
それくらいに――
底冷えのする現実かもしれません。
が――
その他者の本音も、何となくわかっていることが多いのですよね。
自分の本音であろうと、他者の本音であろうと――
中身を把握するのは、そんなに難しくないのです。
ただ、それを意識し、言葉に表すのが、難しいのです。
そう思います。