アドバイスを求められたときに――
最も上手なアドバイスの与え方は、
――アドバイスが与えられていると気づかれないようにアドバイスを与える。
というものでしょう。
「はい。これが“アドバイス”ですよ!」と明示的に伝えるのは、NGだと思います。
明示的に伝えたところで――
すんなりと受け入れられることは、むしろ稀だからです。
「ほんとかよ~?」と訝られることが、ほとんどなのですよね。
アドバイスを求める側というのは、心のどこかでは、
――こんな自分への適切なアドバイスなんて、そう簡単にはみつからない。
と思いたがっているのです。
よって――
アドバイスを与えるときには、それとわからぬように与えるしかありません。
もう少し具体的にいうと――
アドバイスを意図的に引き出してもらう――あるいは、アドバイスを自発的につかみとってもらう――
そういう演出が必要なのです。
とても難しいことです。