マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人の心に「雷神様」が宿るとき

 きょうの仙台は、朝のうちは気持ちよく晴れわたっていたのに――
 昼すぎになって、空模様が一変しました。

 暗くて重そうな雨雲が立ち込めて――
 突然の轟音、稲光――

 あの迫力は、本物でした。

(雷神様って、本当にいるのかも……)
 って思いましたから――

 10年ほど前に、

 ――誰かの魂は、鬼火になって空中を浮遊するのではない。その誰かをよく知っている人の心に芽生え、その中で、その人が亡くなるまで、いつまでも宿っている。

 という考え方を聞いたことがあります。

 昭和の思想家・評論家のお言葉であったと記憶しておりますが――
 手元に原典がないので、お名は伏せます。

 たしかに、魂は、その通りと思いますが――
 魂だけでなく「神様」も、きっとそうですよね。

 きょうの仙台の上空に響きわたった轟音を聴き、鋭く閃いた稲光を見た人の心に「雷神様」は宿るのでしょう。

 関東のほうでは――
 きょうの落雷で重症に陥った方がおられるそうですね。

 昔の人たちが「雷神様」と口にしたときに抱いたであろう感情は――
 憧憬と恐怖との入り混じった複雑なものであったに違いありません。