マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

ウソがウソを呼ぶ

 ――ウソがウソを呼ぶ。だから、ウソは一つもついてはいけないのだ。

 ということを――
 大人は子供に教えるものですが――

 この「ウソがウソを呼ぶ」というのは、必ずしも悪いことではないのですね。

 どういうことか、おわかりになりますか。

 物語の構想を練るときですよ。
 例えば、小説を書く――

 作家が、物語を練り始め――
 一つのエピソードを作り出し――
 その作り出されたエピソードに触発されて、もう一つのエピソードを作り出す――
 あるいは、一人のキャラクターを造り出し――
 その造り出されたキャラクターに触発されて、もう一人のキャラクターを造り出す――

 そういう形の「ウソがウソを呼ぶ」であるならば――
 おおいに歓迎されてしかるべきなのですね。

 小説を書く人の多くは、こうした形の「ウソがウソを呼ぶ」に、ずいぶんと助けられているように思います。