数学が得意な子供は――
将来、数学者にはならないでしょうね。
数学が不得意で、数学の決まりごとに違和感を覚えまくって、それでもなお、数学に魅せられるような子供が――
将来、数学者を目指すのだと思います。
不得意なのに魅せられる――
それは、稀有な感性です。
ふつうは、得意だから魅せられるのです。
不得意なら、魅せられません。
それは――
もって生まれた資質としか、いいようがない――
そういう資質があれば――
いつしか不得意を乗り越え、得意になって、さらには、その「得意」を超越し――
やがて、数学者になるのです。
数学に限った話では、ないのかもしれません。