自分の体が自分の思い通りに動くというのは――
皆さん、ごく当たり前のことだと思っていますが――
僕自身も、そう思っていますが――
でも――
本当は、ぜんぜん当たり前のことではないのですね。
自分の体を自分の思い通りに動かせない人が――
少なからず、いらっしゃいます。
とくに年配の方などで、重い病気(脳卒中など)を患っていらっしゃる方などには――
少なくない――
そういう方々が、今、たぶんそれぞれにお感じのことは、
――もし、こうなるとわかっていたら、こうなる前に、もう少し色々なことをやっておきたかった。
といったことではないでしょうか。
要は「質」の問題なのですね。
「こうなる前」の時間が、単に「長ければよい」というものではありません。
短くてもよいのです。
「こうなる前」に、「そのうちに、こうなる」とわかった上で、自分の体を自分の思い通りに動かしてみる――
そうやって動かしたときに感じられるであろう、
――体感の自由さ
を十分に満喫し、名残惜しむ――
その経験の「質」こそを、追い求めていらっしゃるようにおもいます。
おそらく――
ほんの5分でも十分なのです。