世の中のことには――
知っておいたらよいことと――
知っておかねばならないこととがあって――
知っておいたらよいことというのは――
自分の人生をより豊かにするための知識であり――
知っておかねばならないことというのは――
自分の人生の豊かさに気づくための知識です。
自分の人生が――
すでに豊かになっていることに気づけない――
それは――
不幸であるばかりか、無責任であるといえましょう。
豊かさを享受している以上――
せめて、そのことに自覚的であったほうがよい――
さらにいえば――
その豊かさが何からもたらされているのか――
あるいは、どこからもたらされているのか――
そこを十分に理解しておくほうがよい――
もしも自分の人生が豊かであるならば――
人は、その豊かさを自覚し、その豊かさの出自を理解することが求められると思うのです。
それは――
豊かさを享受するための資格を得る――
あるいは――
豊かさを享受するための責任を果たす――
そういうことだろうと思います。