面白い歌詞や魅力的な旋律というのは――
時代が過ぎても残りますね。
とくに、その時代を少しでも経験している者にとっては――
その面白みや魅力は、容易に失われるものではありません。
例えば――
80年前後のアイドル歌謡を今ふりかえって聴くと――
たしかに、いかにも古めかしい印象を持つのですが――
では、それが――
面白くないのかというと、そうでもない――
魅力的でないのかというと、そうでもない――
(80年頃は、こういう時代だったのだ)
と、ふりかえりつつも――
その古めかしさをそれなりに楽しめるのです。
そういうアイドル歌謡の「面白みや魅力」から「古めかしさ」を差し引けば――
たぶん、そこにも、普遍的な創造の痕跡が残されているのです。