マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

正味100%ではなくて

 今年になって、新聞を3~4日分まとめて読むことが多いのですが――

 以前は――
 その3~4日分を日付の順番通りに読んでいたのです。

 が――
 最近は無作為に読みます。

 例えば、4月3日分を読んだ後で4月1日分を読み、その後で4月4日分を読む――
 みたいな……。

 なぜ無作為かといえば――
 単に、読む前に日付を確認するのが億劫になっただけなのですが――(苦笑

 やってみたら、意外と面白いのですよ。
 一つひとつの記事の内容に、真摯に向き合える、とでもいいますか――

 どういうことか――

 おそらくは――
 時系列が削ぎ落とされるからです。

 時系列がわからなくても、案外、平気なのですよね。

 大きな記事の内容のほとんどは、すでに、何かで見聞きしているニュースです。
 新聞を読んでいなくも、ネットのニュースは常に目に入ってくるものだし、テレビのニュースだって、目の前で流れていることが多い――

 すでに、あらかたの内容がわかっているので――
 時系列がわからなくて混乱するということは、まずありません。

 むしろ、時系列を忘れられているのが嬉しいくらい――

 時系列を忘れていれば――
 その記事の正味の内容に集中できるのです。
 その記者の伝えたかったらしいことが、90%ではなく、110%でもなくて、正味100%で伝わってくる――

 だから、面白いのですね。

 逆に言うと――
 毎日、順番通りに新聞を読んでいると――
 嫌でも時系列に沿って読むことになりますから――

 現在の目の前の記事を、過去の記事と重ね合わせて――さらには、その記者や僕自身の将来の予測も重ね合わせて――読むことになるでしょう。

 それは、正味100%ではなくて――
 200%とか300%とかで読んでいる――

 それが――
 新聞の本来の読み方なのかもしれません。