やりたくないことをやろうとしている人の顔は――
一目みただけで、なんとなくわかります。
(あ、ホントはイヤなんだな)
と――
そういう顔は――
たいていは、見る者に不快感を与えるものですが――
けれども――
ときどき、その顔の陰に、
――仕方がない。
といった覚悟の隠れていることがあります。
その「仕方がない」が見え隠れしているときに――
その顔は、どこか透き通っていて、なんとなく遠くに見えるのですよね。
(ホントはイヤなんだけれど、もう、やると決めたんだだな)
と思わせるような顔です。
そういう顔は、不快感を与えるどころか――
むしろ、爽快感――あるいは、安堵感――を与える顔ですね。