人は、
――あれ? 私っておかしい?
と思った時に――
通常、誰かと言葉を交わすことによって――
自分が特段おかしくはないことを確認するものです。
が――
その確認がとれない場合は――
どうでしょうか。
その「私っておかしい?」の疑念は、いつまでたっても消えません。
ですから――
しだいに感覚が麻痺してきて――
やがて――
きちんと確認がとれなくても――
あえて、
――確認がとれたつもり
になることで――
その疑念をどうにか拭うことになります。
例えば――
自分が特段おかしくはないことを確かめようと頑張って――
それでも確認がとれないものだから――
そのうちに、誰かと言葉を交わした事実だけをもって、
――自分はおかしくない。
と確認がとれたつもりになってしまう――
その会話の中では、たとえ「あなた、少しおかしいと思うよ」と明確に指摘されていたとしても――
そうなってしまってからでは手遅れですから――
人は、この確認の仕方を、成長過程のなるべく早い段階で、体得しておく必要があります。
よって――
もし、若い人が「私っておかしい?」と思ったら――
迷わず誰かと言葉を交わしてみることです。
そして、それ以外の人たちは――
もし、若い人に「私っておかしい?」と訊かれたら――
できるかぎり、
――おかしくはない。
もしくは、
――おかしいと思う。
とハッキリ答えてあげる――
そうしたやりとりは――
少なからず意味のあることです。