組織の中の個人を意識して――
組織がいかに動くべきか、その動きに個人はいかに関わるべきか――
そうした問題を常に自分自身に投げかけ――
組織の好ましい在り方と、個人の目指すべき方向とを模索しつづけることが――
組織人の要諦でしょう。
組織は組織――
個人は個人――
そのように割り切って関わろうとする個人は――
必ずや組織の姿を傷つけ、組織の動きを妨げます。
かといって――
組織あってこその個人――
個人は組織に一体化すべきと割り切って関わろうとする個人もまた――
組織の姿を歪め、組織の動きを乱すでしょう。
組織を好ましくない姿に近づける――
それは――
個人が組織に一体化したならば、避けようのないことです。
組織に一体化した個人の言動が、多少なりとも組織に誤った動きをさせうるからです。
個人の言動には、多かれ少なかれ、偏りがあるので――
その結果――
組織が社会に害をまきちらす――
あるいは――
組織に深刻な内紛を引き起こす――偏った言動の個人とそれを糾そうとする他の個人との軋轢が生じる――
組織と個人との関係は、常に間隙や弛緩を要するのです。
接着や緊張は、組織をある程度は強くするかもしれませんが、その分、すべからく脆くする――狂いやすくする――
そういうものだと思います。