きのうの『道草日記』で、
――「責任をとる」とは「逃げない」ということだ。
と述べましたが――
しばしば、「責任をとる」との体裁のもとに、これとは正反対のことが求められます。
政界などでみられる、
――責任をとって辞任する。
という判断です。
ふつうに考えれば、「辞任する」とは「逃げる」ということですから、「『責任をとる』とは『逃げない』ということだ」という見解によれば、深刻な矛盾です。
これは、どうしたことかというと――
――私では責任をとれないので、責任をとれそうな別の人に任を譲ります。
ということなのですよね。
前提として――
その任の引き受け手が数多いるということが挙げられます。
ですから、「責任をとって辞任する」というのは、はなはだ不正確な表現、もしくは言葉不足な表現だと――
僕は思います。
――責任をとれそうにないので、辞任する。
が実相だろうと思います。