マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

感覚と情動と

 人の感情のうち――
 自分で意識できるものを、

 ――感覚

 意識できないものを、

 ――情動

 と呼ぶことにしますと――

 たぶん人の言動の多くは「情動」によって決定されています。
 情動が決定した言動を、あるいは決定しかけている言動を、感覚で確かめる――

 例えば――
 ある人が自分の目の前に現れ、

 ――この人には親切にしてあげたい。

 と何となく思った場合に――
 その思いは感覚であり、その思いを無意識に導き出した心の動きは情動であろう、ということです。

 感覚は、おそらくは感情の「氷山の一角」であり――
 微小な感覚の「海面下」には巨大な情動が隠れているでしょう。

 感覚の強さは、情動の強さに比べれば、おそらく取るに足りませんが――

 それでも――
 その微小な感覚に気づかなければ、巨大な情動にも気づけないのですね。

 情動を野放図にしないためにも、感覚は大切です。