マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人の才覚の優劣は過ちにかかっている

 人は誰しも過ちを犯します。

 どんなに優れた才覚の人でも、過ちを犯します。

 その過ちによる損害をいかに埋め合わせるかに、その人の才覚の優劣がかかっているといってよいでしょう。

 場合によっては――
 過ちによる損害を「損害」とはみなさずに、

 ――想定外の利益

 とみなすような発想の転換も――
 有意義に違いありません。

 過ちは、多くの場合、最初から「過ち」とわかるものではありません。
 しばらくあとになって――あるいは、だいぶあとになって、

 ――あ、あれは過ちだった。

 とわかるものです。

 その時に、自分の過ちによる損害を正しく見積もり――場合によっては「想定外の利益」と見積もり――
 その上で、自分の行動を決めていく――

 それが、人の才覚の本質であろうと思います。

 過ちを犯さないことが優れた才覚ではないのです。