幾つもの局面の連なりを「大局」と呼ぶときに――
大局での過誤は、個々の局面での修正をいくら積み重ねたところで――
絶対に取り戻すことはできません。
だからこそ――
大局に基づいた判断が何よりも大切なのですが――
このことは――
すでに大局での過誤に気づきながら、個々の局面での修正を――ムダとわかっていながらも――積み重ねていかねばならない立場の人たちにとっては――
大変に酷な話ですよね。
人の世に、これ以上の不幸はないように思います。
大局の判断を任された人は、このことを肝に銘じるのが良いでしょう。
大局の判断を任された人は――
常に腹案を用意しておく必要があります――それも1つではなくて2つか3つ――
そして――
最初の判断が誤りと気づいたら――
すぐに腹案に切り換える――
そのために――
いつでも腹案に切り換えられるような判断を日頃から心がける――
つまり――
大局では、一点集中の決め打ちの判断は決して許されない――
ということです。