マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

1000年、3000年後の人によっても、同じように

 人の知恵は――
 人の寿命を超えて、遥かに長い期間にわたって、後世に伝えられます。
 ときに何世代にもわたって100年、300年、1000年と――
 
 人の心が発見し、体得したことは――
 やはり、人の心によって、正確に理解され、体得され、継承されていくのですね。
 
 そうやって――
 例えば、太平洋の島々の民は、祖先らが編み出した航海術を現代に受け継いできたのだといいます。
 地図もコンパスも無線機もエンジンも使わない航海術を――ただ風を受けて帆船で大海原を渡る技術を――
 
 にわかには信じがたいことですが――
 信じるに足ることではあります。
 
 もし、その知恵に普遍性があるならば――
 100年、300年、1000年、3000年と受け継がれていく可能性は十分にあるといえましょう。
 
 生物学的にみてみれば――
 生物種としての人は、1000年や3000年では、おそらく、そう大きくは変わらない――
 
 1000年、3000年前の人によって体得された知恵は――
 1000年、3000年後の人によっても、同じように体得されうるに違いないのです。