争いは――
始めるのは簡単ですが――
終わらせるのは困難です。
そのことを熟知している“けんか上手”は――
決して争いを安易に始めたりはしないそうですが――
それでも――
どうしても争いを始めなければならない場合には、
――死ぬまで争い続ける。
という覚悟を本気で定めるのだそうです。
あくまで「覚悟を定める」というだけであって――
状況によっては、仲直りをすることもありうるのでしょうが――
そういう「仲直り」をあらかじめ期待した上で争いを始めるということは――
決してしないのだそうです。
それが、いわゆる“けんか上手”と呼ばれる人たちの極意なのだとか……。
たしかに、そうだろうと思います。
ということは――
けんか上手の人ほど、けんかには慎重になっている――
ということですね。
誰だって、「死ぬまで争い続ける」には、抵抗があるでしょうから……。