人の体は急激な変化に弱いのですね。
例えば、急に寒くなったり急に暑くなったりすると、体調を崩しやすくなるのは――
老若男女を問わず、誰にでもあてはまります。
おそらく――
それは、人だけではなくて――
すべての生物種にあてはまる性質であろうと思います。
いわゆる“早食い”が体に良くないとされる理由も――
そうした観点から考えることができます。
早く食べれば、それだけ早く体に栄養が吸収される――
早く栄養が吸収されれば、それだけ早く栄養を処理しなければならない――
ここでいう“処理する”というのは、体の中で栄養を必要としているのは体を構成している個々の細胞であり、それら細胞に栄養を送り届けることを指します。
が――
この“処理”――そう簡単ではないのですね。
この“処理”が破綻しかかって、栄養が個々の細胞に送り届けられる前に、その届けられる経路の途中で停滞してしまっている――
それら状態の1つが、いわゆる高血糖です。
栄養が個々の細胞に送り届けられる経路とは、血管であり――
その血管を流れる血液に溶け込んだ栄養のうちの糖が過剰になった状態を“高血糖”と呼んでいます。
高血糖が長期間にわたって続くようだと、糖尿病と診断されます。
糖尿病が発病する原因は大まかに2通りに分けられるのですが――
栄養が個々の細胞に送り届けられる前に停滞することで発病する糖尿病を、“2型糖尿病”と呼んでいます。
2型糖尿病は、“早食い”という日々の急激な変化に体が耐えきれなくなって発病すると考えることができます。
その発病の原理は――
例えば、急激な寒暖の差に日々さらされ続けることで体調を崩しやすくなるのと同じ原理である、ということができます。