きのうは冬至でしたね。
1年で最も夜が長くなる日です。
僕にとっては――
何となく元気が出なくなる日でもあります。
昔は――
そんなことはありませんでした、
むしろ元気いっぱいになっていました。
*
僕は、子どもの頃は――
夜が大好きでした。
日が暮れて身の回りが暗闇に沈むのを心待ちにしていたようなところがありました。
ところが――
大人になって、昼のありがたさがわかるようになって――
そして――
少しばかり自然科学的な知識や理解なども身につけたりして――
例えば――
地球上の生命体にとって、太陽の光が、自分たちの命の根源であることを理解するようになると――
夜が、だんだん好きでなくなり始めました。
むしろ、怖いもの――嫌なものに変わっていきました。
夜を怖がる――
夜を嫌がる――
なんだか、そっちのほうが、ずっと子どもみたいだと、自分でも思いますが――
でも――
僕は、子どもの頃は――
たしかに、夜が大好きだったのです。
夜になると――
ワクワクしました。
ウキウキしました。
時には、
(いつまでも夜が明けなければいいのに――)
とさえ思いました。
世の中には――
知らないからこそ好きになれること、わからないからこそ楽しめること、というのが――
少なからず、ありますが――
子どもの頃の僕にとっては、
――夜
こそが、まぎれもなく、その好例でした。