人は、何か争いごとに接した時に――
ざっと3通りの対応をとるように思います。
(1) 争いを鎮めようとする
(2) 争いを煽ろうとする
(3) 争いの存在それ自体を無視しようとする
当然ながら――
いちばん素晴らしい対応は、「(1) 争いを鎮めようとする」なのですが――
これは、凡人には、なかなかできることではありません。
下手に首を突っ込めば、とばっちりを受けることは確実です。
いちばん困る対応は、「(2) 争いを煽ろうとする」ですよね。
もちろん、煽ろうと思って煽っている人は、ごく少数で――
多くは、それと知らずに煽っているのですが――
なかには、懸命に鎮めているつもりで実際には煽っている、という人もいますから――
十分に気をつけたいところです。
そこで気になってくるのが、「(3) 争いの存在それ自体を無視しようとする」です。
一見、消極的かつ無責任な対応なのですが――
いちばん困る「(2)」を避けるために、あえて「(3)」を選ぶというのは――
そんなに消極的でも無責任でもない決断だと感じます。
少なくとも――
争いを鎮めようと思って実は煽ってしまっていたり――
はなから争いを煽り立てることしか考えていなかったりするよりは――
ずっとマシな対応でしょう。
皆で無視をしているうちに――
争いが本当に消えてなくなってしまうかもしれませんので――
さして深刻でない争いというのは――
たいていは、そんなものです。