仕事の報酬ではなく――
仕事の品質に誇りをもつ人は、
――職人気質
といわれます。
つまり、「職人」とみなされる人たちは――
自分が、どれくらい多くの報酬を得ているかには関心がなく――
自分が、どれくらい高い品質を保てているかに関心が向かう――
ということです。
誤解を恐れずにいうならば――
ある意味で――
職人には、
――霞を食って生きている。
ようなところがある――
ということです。
たまに――
ベストセラーの作家さんがマスメディア等で紹介されているのを見聞きしていて、
(あ。この人は明らかに職人気質だ)
と感じることがあります。
ベストセラーの作家さんですから――
たぶん十分な報酬を得ていらっしゃるはずですが――
その報酬の多少にはまったく頓着されていなくて――
その品質の高低に異様なまでに執着されている、ということが――
ときに、ひしひしと伝わってきます。
たぶん――
もって生まれたご性格なのでしょうね。
もしかしたら――
人は、必死の研鑽を積んで職人になるのではなくて――
たまたま職人に生まれついた人と、そうでない人とがいるだけではないのでしょうか。
職人に生まれついた人は――
どんな職業についたとしても、職人気質を発揮する――
そういうことではないかと思っています。