マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

だから、人は占いの文化を継承してきた

 困難な仕事に挑戦をしたことのある人なら――
 たぶん誰にでもわかることと思いますが――
 
 人知の及ぶ範囲には――
 限りがあるのですね。
 
 どんなに豊富な情報を集め、どんなに詳細に分析をし、どんなに緻密な計画を立ててみても――
 その計画が、予期せぬ形で頓挫することは、決して珍しくありません。
 
 古来より、
 
 ――人事を尽くして天命を待つ。
 
 といいますが――
“天命”は、しばしば“人事”を覆します。
 
 だから――
 人は占いの文化を継承してきたのでしょうね。
 
 人知の及ばぬ範囲のことを窺い知るために――
 人は物事の吉凶を占うようになった――人知の及ばぬ範囲が厳然と実在することを強く意識するがゆえに――
 
 それは占いの合理的な活用方法だと感じます。
 
 それは――
 人知の及ぶ範囲で、とくに力を尽くさずに、ただ何となく占いに頼って物事を決断することとは――
 わけが違うと思うのです。