マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

インタビューの宿命的な特質

 インタビューというのは――
 するほうより、されるほうが難しいように思います。

 僕自身はインタビューをされたことが、ほとんどなく――
 もっぱら、するほうなのですが――

 そうやってインタビューする時に――
 いつも感じるんですよね――
 インタビューをされた人というのは、その後で必ずスッキリしない気分に陥っているのではないか、と――

 例えば、

 ――少し、しゃべりすぎたな。

 と思うか、

 ――ぜんぜん話したりなかった。

 と思うかのどちらかであって、

 ――程よく、しゃべれたな。

 とか、

 ――過不足なく話せた。 

 と思えることは、ほとんどないのではない――

 つまり――
 インタビューというものは――
 それをするほうが満足することは多々あっても――
 それをされるほうが満足することは、ほとんどなくて――

 たいていは、フラストレーションが溜まってしまうものなのではないか、と――
 それこそがインタビューの宿命的な特質ではないか、と――

 ――もっと、こういうことを訊いてほしいのに!

 とか、

 ――そういうことは訊かないでくれよ!

 というように――

 ……

 ……

 なぜ、そうなるのか――

 それは――
 聞き手と答え手との興味や関心が完全に一致することなど、ありえないからです。

 もちろん――
 それを完全に一致させ、インタビューを受ける側をも深く満足させるようなインタビュアーが理想ですが――

 そんなインタビュアーは、稀であると思います。
 たまたま、そんなインタビューがでてしまうことはあっても――