どんな仕事でも――
まわりの人たちに愛されなかったら、次の段階には進めない――
という話を耳にしました。
――次の段階に進む。
とは――
例えば――
会社内で、より多くの裁量を任されるようになる、とか――
自営業で、より多くの収益を見込めるようになる、とか――
その話を耳にしたときに、
(そりゃそうだろうな)
と――
即座に納得しました。
(愛するだけじゃダメで、愛されないとな)
と――
同時に、
(身もふたもない……)
とも思いました。
(それは、結果論だろう)
と――
……
……
――どうすれば、まわりの人たちを愛せるか?
それだったら、やりようがあります――
要は、自分の心がけ次第ですから――
が、
――どうすれば、まわりの人たちに愛されるか?
それは、ハッキリいって、自分では、どうしようもない――
もちろん、「愛していれば愛される」と楽観的に考える向きもあるでしょうが――
人の世は、そんなに甘くはありません。
愛されるために愛そうとするのは――
むしろ、危険なことでしょう。
愛されるようになることばかり考えている人が、実際に愛されるようになるとは――
ちょっと思えないからです。
足元をみられて、かえって疎まれることになるでしょう。
つまり――
どんな仕事でも――
次の段階に進むには、まわりの人たちに愛されている必要があるけれども――
狙って愛されるようになることはできなくて――
まわりの人たちに愛された結果、次の段階へ進めるようになる――
ということです。