いくらが、僕は大好きでして――
例えば――
回転寿司を食べるときには、いくらの軍艦巻きをたらふく食べようとしてしまうのですが――
そうやって、いくらばかりを食べているうちに、
(待てよ……)
と自問するようになりまして――
(オレは、いくらが本当に好きなのか?)
と――
……
……
以下は、きのう初めて気づいたことなのですけれども――
僕は、どうやら、いくら本来の味よりも、いくらを漬け込むタレの味の方が気にいっているようなのです。
試みに――
タレが十分に染み込んでいないいくらを食べてみたところ――
やっぱり、そんなにおいしくは感じられませんでした。
ちょっとショックでしたね。
(オレは、いくらが好きではなかったのか)
と――
……
……
こういうことは他にもありそうで、
(なんか恐い)
と感じます。
つまり――
自分では大好きと思っているけど、実は、それ自体は好きではなくて――
ただ、それに付随する性質や特性が好きなだけ――
ということです。
“いくら”が好きだと誤解したまま“いくらのタレの塩分”を味わいすぎて“健康”を損なってしまう――
ということのないように気をつけたいものです。