自分が知りたくない情報を――自分にとって不利な情報、不愉快な情報を――
ネットから取得できる人というのは――
大変に素晴らしいと思います。
そうした情報を――
テレビや新聞、雑誌、あるいは人の噂などから取得できる人も、なかなかの資質ですが――
ネットから取得できるというのは、さらに輪をかけて素晴らしい――
人は、自分が知りたくない情報を、つい無視してしまいがちです。
テレビ画面で目の前に大映しにされても――
目を閉じたくなる――
新聞や雑誌なら――
放り投げたくなる――
人の噂なら――
耳を塞ぎたくなる――
それが、人情というものです。
その人情に逆って――
両目を見開き、紙面をめくり、活字を追いかけ、耳を傾けられる人だけが――
自分にとって不利で不愉快な情報を、正確に把握しうるわけですが――
ネットでは――
さらにハードルが上がるのですよね。
なぜならば――
ネットでは、情報は、わざわざ時間と手間とをかけて自分から積極的に獲得を試みなければ――
なかなか取得できないからです。
自分にとって不利で不愉快な情報を――
わざわざ時間と手間とをかけて獲りにいく――
こうしたスキルの実践には――
自分にとって不利で不愉快な事柄への関心・好奇心――嗅覚――が前提となります。
そして、そうした嗅覚を普段から研ぎ澄ませておく慎重さや謙虚さと――
不利で不愉快なことにも果敢に関わりつづける意志や気力とが必要です。