マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

平等には要注意

 ――平等

 は、一見、普遍的かつ絶対的な正義なのですが――

 実際には――
 そうではありません。

 なぜか――

 実際の社会には、

 ――運・不運の不平等

 が既存しているからです。

 例えば――
 たまたま裕福な地域・家庭に生まれたとか――
 生まれながらに才知・容貌に恵まれたとか――

 あるいは――
 奇跡的に自然災害を免れたとか――
 なぜかいつまでも健康でいるとか――

 一つひとつ挙げていったら、きりがありません。

 そういう運・不運がもたらす不平等を、人の作為によって無くす――
 というのが、“平等”です。

 つまり――
 平等の実践には、通常――
 それまで幸運であった人に損をさせ、不運であった人には得をさせる――
 という意図が込められます。

 この意図が、世の多数派の人々によって支持されている時には――
 平等は「正義」とみなされます。

 が――
 そうでない時には――
「正義」とはみなされません。

 平等の実践に際しては――
 この点に注意が要ります