マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

あえてゾンザイに言葉を使う

 着想力や発想力に優れている人たちは――
 言葉の使い方が、わりとゾンザイです。

 言葉の使い方に気をとられていると――
 持ち前の着想力や発想力を十分に発揮できないからでしょう。

 後先を考えずに、思いつくままに言葉を紡ぎ出していく――

 そうしないと――
 自分の自由な着想や奔放な発想を記憶にとどめることができない――誰かに伝えることができない――

 それでは、意味がない――

 なので――
 ゾンザイでもよいから、言葉の痕跡を残しておく――

 着想力や発想力に優れている人たちは――
 おそらくは、言葉の痕跡を残しておくことの重要性を痛感しているのだと思います。

 もちろん――
 そういう人たちであっても――
 緻密な思考や綿密な表現が求められているときには――
 ゾンザイな言葉の使い方はしません。

 そういうときは――
 しっかりと論理的かつ網羅的な言葉の使い方をする――

 自由な着想や奔放な発想が求められているときには――
 あえてゾンザイに言葉を使う――

 たぶん、意識してそうなるのではなくて――
 しぜんと、そうなってしまうのでしょう。

 無意識の習慣です。

 この習慣を――
 着想力や発想力に優れている人たちと向き合うときには、ぜひとも強く意識しておきたいところです。

 そうしておかないと――
 そういう人たちの思考力や表現力を不当に低く評価してしまうだけではなくて――
 その優れた着想力や発想力までをも過小に評価してしまいかねない――

 それは――
 誰にとっても、損な話です。