マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

人柄の実相を捉え損ねていた

 若々しくて小ざっぱりとした身なりが印象的な男性実業家のことを話していて――

 その方が――
 このほど、小汚い下町の日陰の路地裏のビルに新たなオフィスを構えるかもしれないということをきき、
「それは、あの方らしくないですね」
 と申し上げたら――

 その男性実業家と面識のある方が、
「いや、あの人らしいですよ」
 と、おっしゃいまして――

 その実業家は、

 ――きちんと仕事ができれば、どんな場所でも構わない。

 という考え方の持ち主でいらっしゃるのだそうです。

(え? なんで、あんな人が?)
 と思ったのですが――

 ……

 ……

 きょう――

 ひょんなことから――
 その実業家の方が、かなりラフな私服姿で映っている動画をみる機会がありまして――

(なるほど……)
 と腑に落ちました。

 二十歳前の予備校生であるかのような姿でした。

 僕も似たような恰好をしているので――
 妙な親近感を抱いてしまったのですが――

 ……

 ……

 フォーマルな場面でのフォーマルな姿ばかりをみていると――
 人柄の実相は捉え損ねるものですね。