マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

恋愛にロマンを求めてよいか

 恋愛にロマンを求めても、そんなに酷いことにはならないが――
 結婚にロマンを求ると、大変なことになる――
 という話をきいたことがあります。

(そりゃ、そうだろう)
 と思うのですが――

 この話――
 裏を返すと、

 ――世の中には、恋愛にも結婚にも、ロマンを求める人が少なくない。

 ということですよね。

 この場合の、

 ――ロマン

 とは、

 ――感情に流されて理想に走ること

 くらいの意味です――決して良い意味ではありません。

 ……

 ……

 ちなみに――
 僕個人は――
 結婚はもちろん、恋愛にも対しても――
 決してロマンを求めてはいけないと感じます。

 正確には、

 ――現実の世界で恋愛を楽しみたいのなら、恋愛にもロマンを求めるな。

 です。

 虚構の世界で恋愛を楽しみたいのなら――
 それは――
 いくらでも求めてよいのですよ、ロマンを――そのためにこそ、虚構の世界が創造されるわけですから――

 が――
 現実の世界では、そうはいかない――

 人は衝動に弱い存在なのです。

 ロマンを求めるあまり、つい非合法の営為に手を染めやすい――
 その代表例は、不倫です。

 ……

 ……

 こう述べると、

 ――恋愛にまで小言を挟むのか!

 とか、

 ――恋愛くらい、好きにさせろよ!

 と、強いお叱りを受けそうです。

 が――
 この「恋愛にもロマンを求めるな」の警句は――
 現実と折り合って生きていくことの厳しさを象徴的に示唆したもの――
 と理解しています。

 現実という地に足をつけて生きていくためには――
 これくらいの厳しさを甘受しなければならない――
 ということの例えです。

 感情や理想が孕む潜在的な危険性への――
 注意喚起でもあります。