マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

罵詈雑言の政治家を正当に評価するのは

 美辞麗句のもとで、他者の利益を掠めとり、他者に損害を被らせる政治家と――
 口汚い罵詈雑言とは裏腹に、他者の利益を守り、他者の損害を防ぐ政治家と――

 一体どちらの政治家が、政治家としての責任を果たしているのか――

 結論は明らかです。

 が――

 ……

 ……

 今、自分の目の前に立つ政治家が――
 一体どちらの政治家であるのかを――

 その演説を聴くことだけで判断するのは、

 ――かなり難しい。

 といわざるをえません。
 たぶん、

 ――ほとんど不可能――

 といったほうが――
 よいのではないでしょうか。

 やはり――
 美辞麗句の政治家のほうが、罵詈雑言の政治家よりも――
 政治家としての能力に優れていて誠意にも満ちているように思えてしまうからです。

 ……

 ……

 政治という営みは――
 第一に言葉であり、第二に行動です。

 そして――
 最終的には――
 行動によってもたらされる結果が全てです。

 もちろん――
 言葉は、単なる前座ではないのですが――

 それに続く行動と――
 それに伴う結果とに――
 一貫性のある誠意が感じられなければ――

 言葉は、単なる扇動へと堕落します。

 有権者は――
 美辞麗句の“扇動”に惑わされてはいけません。

 が――
 そうはいっても――

 ……

 ……

 罵詈雑言の“恫喝”に屈しては、いけませんよね。

 ここでいう「恫喝」とは――

 言葉に続く行動と――
 行動に伴う結果とに――
 一貫性のある敵意が感じられる場合を意味します。

 罵詈雑言を浴びせられれば――
 ふつう、人は、そこに一貫性のある敵意を感じとるものです。

 ……

 ……

 罵詈雑言の政治家を正当に評価するのは――

 本当に――
 難しいことなのです。