――真実
というと――
どことなく主観的で情緒的な感じがします。
一方、
――事実
というと――
どことなく客観的で論理的な感じがします。
おそらく、「真実」という言葉には、
――真の事実
くらいの意味しかなく、「事実」という言葉との間に大きな違いはありません。
が――
それでも――
この言葉――
多用はしないほうよいでしょう。
下手をすると、「真の事実」の「真の」の部分が過剰に意識されかねません。
場合によっては――
自分自身が、この「真の」の部分に無自覚に依存するかもしれない――
危険な言葉です。
……
……
少なくとも――
一般に思われているよりは――
ずっと危険でしょう。