ちょっと離れたところにある“大きな問題”を横目にみながら――
目の前の“小さな問題”に取りくむのは――
精神的に、かなりキツいものがあります。
とくに――
その“大きな問題”が甚大な損害をもたらしうる場合には――
精神的なストレスが、じわじわと強まっていきます。
……
……
なぜストレスが強まるのか――
それは――
目の前の“小さな問題”に集中するには――
ちょっと離れたところにある“大きな問題”を、あえて忘れる必要があるからです。
あるいは――
一時的に無視をする必要がある――
……
……
こうした「あえて忘れる」とか「一時的に無視をする」といった意志が――
ストレスの直接の原因なのですね。
問題があることをわかっていながら、「問題はない」と思い込むことは――
人として――もしくは、一個の生命体として――きわめて不自然だからです。
……
……
この精神的なストレスの強さは――
当然ながら――
その“大きな問題”がもたらしうる損害の甚大さに比例します。
甚大であればあるほどに――
ストレスは強まっていくのです。
よって――
ちょっと離れたところにある“大きな問題”が、人々の想像を絶するくらいに甚大な損害をもたらしうる場合には――
「あえて忘れる」ではなくて、
――何となく忘れる。
あるいは――
「一時的に無視をする」ではなくて、
――恒久的に無視をする。
というのが――
むしろ賢明かもしれません。