理想的な正論を掲げて他者に迷惑をかけたり負担を強いたりするのは――
人として、できる限り避けたほうがよいでしょう。
なぜか――
そうした迷惑や負担が快く受け入れられる可能性は――
きわめて低いからです。
……
……
そもそも――
理想的な正論というものは――
それを堅持しようとすればするほどに――
争いの火種をまいてしまうものです。
他ならぬ正論を堅持しようとする自分自身が――
争いを引き起こしてしまいます。
どのように引き起こしてしまうのか――
……
……
世の中には、理想的な正論に馴染めない人たちというのが、一定の割合で、必ず存在しています。
そんな世の中で――
理想的な正論を掲げると――
掲げた途端に――
そうした人たちの感情的で頑強な抵抗に、きわめて遭いやすくなるのですね。
そうした抵抗を――
理想的な正論を掲げる人は、
――理不尽である!
と感じやすい――
このために――
つい、うっかり争いを引き起こしてしまうのです。
しかも、
――我こそが正義である!
と強く思い込んで引き起こすので――
かなり危険です。
……
……
理想的な正論は――
日常的な実利や実効を求めて掲げるものではありません。
……
……
理想的な正論は――
それを、
――たしかに理想的な正論である。
と無理なく感じられる人たちのもとへ夢や希望を届けるために――
掲げるものです。
対象や目的を取り違えてはなりません。