いつも脇役に徹している人が主役になる話をきくと、
(いいなぁ)
と思います。
が――
一つ注意が必要です。
いつも脇役に徹している人が主役になることと――
単に脇役が主役になることとは――
別の話です。
とくに――
組織の運営の場では――
これらの違いを無視すると――
組織は、たちまち瓦解します。
組織の運営の場で――
脇役で輝いていた人が、脇役のままで、主役の地位に就く――
これは――
何としても避けねばならないことです。
脇役で輝いていた人が、主役になって、主役の地位に就く――
こうでなくては、いけません。
……
……
脇役の長所と主役の長所とでは、性質が異なります。
脇役の長所は、尖(とが)ることです。
主役の長所は、丸まることです。
一方――
脇役での短所と主役での短所とでも、性質は異なります。
脇役の短所は、目立つべき数少ない場面で目立てないことです。
主役の短所は、常に目立つべきなのに常に目立てないことです。
脇役で輝いていた人が、脇役のままで、組織の主役の地位に就くと、
――常に尖っているのに、なぜか常に目立てない。
という――
最悪な状況になりかねません。