マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

民主主義の国の民は、専制主義の夢をみるか

 ――民主主義の国の民が、民主主義的な手続きに則って専制主義への移行を決定することはありうるか。

 という問題意識を――
 10代の頃に知りました。

 もちろん――
 論理上は、ありうるわけです。

 国民が選挙で独裁者の専制を承認し、以後、二度と選挙を行わなければよいので――

 ……

 ……

 よって――

 ありうるか、ありえないかで問えば――
 答えは、

 ――ありうる

 ですが――

 今の僕は――

 この問いの立て方をもう少し緩くしたほうが――
 かえって問題の本質を確かに突けるような気がします。

 すなわち、

 ――民主主義の国の民は、専制主義の夢をみるか。

 と――

 ……

 ……

 もちろん――
 これは、1968年に発表されたアメリカのSF小説アンドロイドは電気羊の夢を見るか』をもじったもので――

 もじらないのであれば――
 こうです。

 ――民主主義の国の民は、専制主義に憧れうるか。

 ……

 ……

(憧れることは、ないんじゃないか……)
 と――
 僕は思っています。