――白黒をハッキリつける。
といいますが――
これとは別に――
僕は、
――白黒灰をハッキリつける。
という考え方が成り立つと思っています。
……
……
白黒をハッキリつけることと――
白黒灰をハッキリつけることとは――
別ものです。
また――
白黒をハッキリつけないことと――
白黒灰をハッキリつけることとも――
別ものです。
……
……
ここでいう、
――灰
とは――
もちろん、
――白色でも黒色でもない――つまり、灰色――
ということです。
この「灰」の選択肢を明瞭に提示した上で、
――これを「灰」とみなす。
と明確に宣言することは――
白黒をハッキリつけないこととは同じではありません。
……
……
世の中の対人トラブルの中には――
この、
――灰を「灰」と明確に宣言すること
と、
――白黒をつけないこと
との混同に起因する事例が――
少なからず存在しています。
本来、「灰」とすべき事案を、
――灰
と明確に宣言し損ねたばかりに――
先方に、
――「白」といっているに等しい。
とか、
――つまり、「黒」ということだろう。
とかと誤解をされて――
その結果、無用な争いを挑まれる――
ということが――
けっこう多いのです。