マル太の『道草日記』

ほぼ毎日更新――

古典を読み、歴史を知るということは

 古典を読み、歴史を知るということは――
 過去の時代と今の時代との相違点や共通点をできるだけ多く把握し――

 その上で――
 その時代に生きた人々の表情や口調を、その息遣いに至るまで、詳細に思い浮かべる――
 ということに他ならないでしょう。

 それが詳細に思い浮かばないうちは――
 古典を十分に読み、歴史を十分に知ったことにはならない――
 ということです。

 もちろん――
 その詳細な思い浮かべは――
 その時代の実際のありさまとは、だいぶ違うでしょう。

 当然です。
 古典や歴史が伝えないことは、山ほどありますから――

 ……

 ……

 正しく思い浮かべることが目的ではないのです。

 その思い浮かべが正しいかどうかは――
 結局、今の時代の人には、誰にもわからない――

 そうではなくて――

 ……

 ……

 詳しく生き生きと思い浮かべることが目的なのです。