物語には3つの要素があります。
1) 舞台設定
2) 発生事象
3) 登場人物
の3つです。
これら3つの要素に対し――
リアルおよびフィクショナルの様相は、しっかりとメリハリをつけて配分しなければならない――
というのが――
きのうまでの『道草日記』で――
僕が述べたかったことです。
戦いの物語の主人公を女性にするということは――
3) を存分にフィクショナルにするということです――リアルな世界では、ふつう女性は戦いを得手とはしませんので――
3) がフィクショナルならば、1) や 2) は十分にリアルな様相にしてやって、くっきりコントラストをつけるのがよい――
ということです。
1) も 2) も 3) も、まんべんなくリアルないしフィクショナルにしようとするのが――
一番よくないのですね。
つまり、
1) 舞台設定 … まあまあリアルで、まあまあフィクショナル
2) 発生事象 … まあまあリアルで、まあまあフィクショナル
3) 登場人物 … まあまあリアルで、まあまあフィクショナル
は最悪です。
……
……
僕が、
――戦いの物語の主人公は女性に限る。
というのは、
1) 舞台設定 … すごくリアル
2) 発生事象 … すごくリアル
3) 登場人物 … すごくフィクショナル
とするのがよい――
という意味です。
少なくとも、
1) 舞台設定 … すごくフィクショナル
2) 発生事象 … すごくリアル
3) 登場人物 … すごくリアル
とすれば、かなり重厚なファンタシーとなり、
1) 舞台設定 … すごくリアル
2) 発生事象 … すごくフィクショナル
3) 登場人物 … すごくリアル
とすれば、ドキュメンタリー風ミステリーとなり――
それはそれで、それなりの良さが出てくるとは思いますが――
でも――
まあ、
1) 舞台設定 … すごくリアル
2) 発生事象 … すごくリアル
3) 登場人物 … すごくフィクショナル
には及ばない――
と、僕は思っています。
……
……
ちなみに――
戦いの物語は、よほど巧く作り込まない限り、
1) 舞台設定 … すごくリアル
2) 発生事象 … すごくリアル
3) 登場人物 … すごくリアル
では、あまりに重くなりすぎて、受け手はツラくなりますし、
1) 舞台設定 … すごくフィクショナル
2) 発生事象 … すごくフィクショナル
3) 登場人物 … すごくフィクショナル
では、あまりに軽くなりすぎて、受け手はシラけます。